気がつけば50代。
子育てもひと息つき、子どもたちを守るべき立場から、逆に助けられることも増えてきました。
うれしい反面、ああ、歳をとったんだな~としみじみ感じる今日この頃。
テレビやネットから見えてくる世の中の動きは、30~40代を中心に動いていて、そんな彼らを見るたびに思うんです。
あ~、私たちの時代はもう終わったんだな~世代交代だよな~
って・・・。
アンチエイジングとか美魔女とか、そんな若者たちに抗うような人たちの活躍もありますが、
ごくごく平凡ないち50代として、以下の著書をヒントに、今までの人生経験とたくさんの読書から得た視点もふまえて
を、お話します。
どうぞお役に立ちますように・・・。
【中年の本棚】誰もが初めて中年になる不安、老いに抗っていた私
40代後半から少しずつ、更年期など身体の変化が起こりはじめたんです。
特に想定外だったのが「老眼」です!
老眼なんて60代以降から起こるものだと思っていたのに、私の場合は40代後半からその兆しが出て来ました。
車の運転もちょっと怖さがでてきたり、パソコン作業がしずらくなったり・・・。針に糸を通すのが難しくなったり。
白髪も増え、疲れやすく、代謝が落ちて太りやすくなったり、たるみも気になりはじめたり、今まで簡単にできていたことがもたつくようになったり・・・と、あ~いっぱい・・・。
もう「なんじゃこりゃ~」という感じです。「この私に限って!」って勝手にぼやいていました(笑)
つまり、その変化を受け入れられなかったんですよね。
ずっと抗ってました(笑)
そんなときに読んだ本がこちら。
こちらの本の帯には、こんなことが書かれていたんです。
気力、体力、好奇心の衰え、老いの徴候、板挟みの人間関係・・・
引用:中年の本棚
人は誰でも初めて中年になる
私も、初めて中年になりました・・・
この本は、中年である著者が、「中年に関する本」を集めて読み、そしてその書評が書かれていました。
気がつけば自分も「中年」・・・。
それにこの「中年」ってコトバが、なーんかやぼったくて好きじゃないんです。
なんか人生の下り坂?そんなイメージがつきまとってる。
だから、抗っていたんですよね。
そして、多くの「中年に関する本」を読んだ著者は、こう言います。
中年にさしかかると、誰しも未来は「下り坂」と感じる人が増える
引用:中年の本棚
私だけじゃなかったんだ・・・。
と、ちょっと安心した気分にもなりました。
そう、心も体も環境も、否応なく変化していく中年世代に、誰しも不安になるものだということです。
だって初めて中年になるんだもんね。
著者は言います。
しだいに無理がきかなくなる。いや、無理をしたくなくなるといった方が正確かもしれない。
引用:中年の本棚
遊ぶことすら面倒くさく思えることが増えた。お金にも時間にも体力にも限りがある。
だから何か新しいことを始めようと思ったら、ほかの何かを辞めなくてはならない。
引用:中年の本棚
そうなんですよ。抗ってる場合じゃないんですよ!
「まだまだ若いもんには負けまい」と勝手に張りあったり、「最近の若いもんは」と不満をつのらせても、若者たちにウザがられるだけです。
だから著者は言うんです。一見下り坂に思えるような中年時代でも、
未来の可能性が絞られることで、ひとつのことに集中しやすくなるという利点もある。
引用:中年の本棚
つまり、「できないことが増えた」と思って凹んでいたけれど、逆に言えば「できること」「やりたいこと」に集中しやすくなる、ということなんですね。
ついつい今までと同じように「あれもこれも」となっちゃいますが、これからは「できること」に集中。
私もそうなんですが、50代前後になると、興味関心が以前とは変化してきたと感じることはありませんか。
私の場合だと、今まで自然散策とかヨガとか全く興味なかったのに、今はどちらも好きだし。
嗜好も五感も、不快だと思ったいたものが快に思えたり、その逆もしかり。
それらを細かく見ていけば、今の自分に必要なもの、大事にしたいものも見えてくるかもしれませんね。
何をやめて、何に集中していくのか。中年時代をそんなことに意識を向ける時期なんだなと、改めて思いました。
【50歳の衝撃】意識するのは「すごい!」と言われることじゃない
そして、この本がまたよかった~。
こちらは、いろんなビジネスシーンで見聞きした事実をベースに、25の物語が描かれていたんですね。
その中で、ある物語の中年男性の言葉にとても心動かされました。
若い時はね、人からすごいって言われるのがうれしかったけど、そういう機会はどんどん減ってくる。
でも、ありがとう、と言われる機会は、意外とある。
すごいと言われるためには、卓越した能力が必要。多くの場合、そう言われるのは脂ののった若い時。
歳をとればとるほど、その機会は減っていく。
すごいと言われなくてもいい。小さなことでありがとうと言われることをしよう。
こんな視点、私にはなかった。
すごいって言われたいし、思われたい。それが行動する原動力にになるけれど
そこに執着しすぎると「若い奴らには負けん」が出てきたりするんですよね~(笑)。
でも勝ち負けじゃなくて、いや、負けたっていい。そんなことより「ありがとう」と言ってもらえることをする。
それが「ウザイ中年」と「素敵な中年」の違いだろうなって、思いました。
要は、今までの生き方に執着しない、もう十分がんばってきた。あとはよろぴくね~!って、いさぎよく若い世代にバトンタッチし、次のステージに進む。
すごいと言われることじゃなくて、小さなありがとうと言われることや、自分が本当に楽しめることに重きをおいて生きていく。「推し」をたくさん見つけたりね。
新しいステージで、どうやって過ごしていくか、生きていくか。この本には、そんなヒントになるようなことがたくさん書かれていました。
【貴様いつまで女子でいるつもりだ問題】中年世代は「愛されるべしより 愛すべしマジで」ではなく
そして、この本。
おもしろいタイトルでしょ~
この本は、中年にではなく、30代にむけた本なんですが、
その中に「三十路の心得10箇条」というのがありまして、その中のひとつにこんなのがあったんです。
「愛されるべしより 愛すべしマジで」
引用:貴様いつまで女子でいるつもりだ問題
この意味するところは、
30代になったら、恋愛でも仕事でも相手から先に心開いてもらうことが減ってくると。
なぜなら、もう何かをしてもらう年代ではない。「誰かに何かをしてあげる年代」に役が替わったからだと。
これ読んで、30代なんかとっくに過ぎ、中年世代となった私は、こう思ったんです。
「誰かに何かをしてあげる年代」も通過し(それをすればウザがられる)、今は、任せる年代だと思うんです。
だから、中年世代は「愛されるべしよりも 愛すべしマジで」ではなく、
「頼られるべしよりも 任すべしマジで」。
もう任す!あーだこーだ言いたいけど、時々は言ってもいいけど、言ってしまうけど(笑)基本任す!
【わたしの日々】立派な大人という幻想「屁みたいなもの」に価値を置く
最後はこちら。
任せたあとの中年時代は、こうありたいなって思わせてくれた水木しげるさんの言葉。
中年を過ぎたら愉快になまけるクセをつけるべきです。
引用:わたしの日々
そして
人生になんらかの絶対的な価値を求めるのは、心が弱いからです。
瞬時に消えていく屁のようなものに価値を見いだし、満足するべきなんです。
引用:わたしの日々
水木しげるさんらしきお言葉ですよね。
若い時、想像していた大人たち(中年たち)は、立派な人たちだろうと思っていました。
それこそ、人生に絶対的な価値を見いだす人たちに違いないと。
でも、いざ自分がその歳になると・・・
、まったく・・・ぜんぜん・・・情けないくらい・・・うそでしょって感じ。(笑)
この歳になってわかったのは、そんな大人(中年)像は幻想だったということです。
というか、それがわかったことが大人になった証拠でもある・・・と、50代の私はそう思います。
脚本家の山田太一氏が言っていた、忘れられない言葉があるんです。(ちょっとウル覚えですが)
「40代なら40代なりに、50代なら50代なりに、それぞれの年代は、それぞれの年代にしかわからないことがある」
今にしかわからないこと、今でしか気づけないこと、があると。それは「グッドタイミング」とも言えますよね
立派じゃなくても、心が弱くても、「屁みたいな中年時代」に価値を見いだす。
たかがこんな自分の人生。屁みたいなもんだけど、愛おしいんだよね~
そんなふうに思える境地なんだろうなって、この本を読みながら思いました。
まとめ
誰もが通る中年時代。心も体も環境も変化していく初めての中年時代を豊かに過ごすヒントは
- 今までとは同じようにできないことが、今できること/やりたいこと/大事にしたいことを選びとるのが中年時代である。
- 今までの生き方に執着しない。次の世代にバトンタッチ。すごいと言われることは減っていくが、ありがとうと言われる機会はある。小さなありがとうを言ってもらうこともしよう。
- 中年世代は「頼られるべしよりも 任すべしマジで」
- 立派な大人(中年)像は幻想。「屁みたいなもの」に価値を置き、もっと愉快になまけるクセをつつけて、楽しもう。
あなたは、どんな中年時代を過ごしていますか?過ごしたいですか?