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「めんどくさい私」を肯定する映画:『生きてるだけで、愛。』

ドラマ・映画

 あなたは、自分のことを『めんどくさい』と思ったことはありますか?

些細なことでイライラしたり落ち込んだり、やるべきことを先延ばししてしまったり。
理想の自分と現実のギャップに苦しみ、『どうして私はこんなにめんどくさい奴なんだ~!』と発狂しそうになる(笑)

それ、あなたのことでっしゃろ

のの
のの

はい、よく発狂してます(笑)

そんなめんどくさい私の心を動かした、こんな映画を観ました。
私のように「めんどくさい自分」を持て余している人に、ぜひ見てほしい映画ですね~。

「めんどくさい」感情にあふれる物語

原作は、本谷有希子さんの小説。
趣里さんと菅田将暉さんという、演技派の二人が主演を務めてるんだけど、これがもうすごかった。

趣里さん演じる寧子は、躁うつと過眠症を抱えていて、なかなか社会に馴染めず引きこもる毎日。

自分の感情をコントロールできなくて、周りに当たり散らしてしまうこともあり、そんな自分のことを責めまくってるんです。

菅田将暉さん演じる津奈木は、寧子の恋人。 物書きを目指しているんですが、なかなか思うようにいかない日々を送っているんですね。

寧子にとって津奈木は心の拠り所なんですが、なかなか向き合ってくれないことにイライラを募らせ、その感情を津奈木にぶつけまくるんです。

のの
のの

そのぶつけ方がめんどくさい!(笑) 

例えば、以下のように。

とりあえずうなづいてやりすごすんじゃなくて、私が頭使って考えてんのと同じくらい
考えてしゃべって!

私がエネルギー使ってんのと同じくらい、振り回されろってことなんだよ!

聞いてるだけで、めんどくさい

でも、最後にこう言うんです。

なんで私って、こんなに生きてるだけで疲れるのかな。

のの
のの

この言葉に、めんどくさい私は、とても共感できちゃいました。

「私とは、別れられない。」

そして、映画の中で、寧子が津奈木にぶつけるこの言葉が、すごく印象的でした。

あんたも別れたかったら、別れてもいいけど
私はさ、私とは、別れられないんだよ、一生。
いいな~、津奈木。私と別れられて。いいな・・・・。

どんなに自分が嫌いでも、めんどくさくても、そんな自分とは一生つきあっていくしかない。

この言葉には、そんな切実な思いが込められている気がしました。

このヒロインが特別にめんどうな人ではなく、変わっている人でもなく、
誰しもが抱える自分のダメなところ、弱いところ、情けないところ、目を背けたくなるような自分も全部せーんぶひっくるめて、受け入れて生きていくしかない。

それが人生だよな~

私もたいがい自分のことをめんどくさいって思っているんで、このヒロインに感情移入しまくりでした。

「それでも、生きていくしかない」自己受容のリアル

現実では、自分の嫌なとこって見たくないし、見ないようにしてるし、隠したくないですか?

だから、小説でも映画でもドラマでも、そんな人間の影の部分を見ると思うんですよね。

のの
のの

それは決して隠さなければならないものでは全然なくって、愛おしくさえ思えるなって。

だから「生きてるだけで、愛」なのか

小さな子どもって超めんどくさい存在じゃないです?でも愛おしいですよね。きっとそんな感じ。

大人になると「めんどくさい」自分を隠そうとして、なかったことにしようとする。でも、どんなに隠しても、自分自身とは一生付き合っていくしかないんですもんね。

めんどくさい自分に疲れてはて、自己嫌悪に押しつぶされそうになったとき、この映画は心を軽くしてくれるかもしれない。ぜひ一度、観てみてくださいね。

まとめ 

  • 映画「生きてるだけで、愛。」は「めんどくさい」自分との向き合い方と、それでも最後に残る愛おしさを教えてくれる
  • 子育てのように大変だけど、愛おしいのだ!

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