50代にして感動したスポコンアニメ「弱虫ペダル」。
もうね、すっごい素敵なアニメなんです。
ふと何気なく動画配信サービスで見始めたことから、ドハマりしてしまいました。
何がそんなにいいの?
脇役の光に自分を重ねた・・・
意味わかんなーい
でしょうね~(笑) ゆっくりご説明しましょう~。
高校生自転車競技の青春物語
「弱虫ペダル」は、高校生自転車競技部の青春物語。
原作者は漫画家の渡辺航さん。ご自身も自転車競技が趣味でレースにも出場された経験もおありで、だから描く内容はとてもリアルなんです。
主人公の小野田坂道(おのだ さかみち)くんは、アニメオタクで運動オンチというキャラ。
大好きなアニメの聖地「秋葉原」まで、毎週、往復90キロの道のりをママチャリで通っていたことから
知らないうちに脚力が身についていたんですね。
で、ひょんなことから、自転車競技部に入部することになり、運動オンチでアニメにしか興味がなかった内気な主人公が、
自分では気づいていなかった才能をどんどん開花させていくんです。
なんでこんなに感動するのか、そのワケが原作者の思いからわかった
先日、NHK BS1「ぼくらはマンガで強くなった『弱虫ペダル編』」を観たんです。
その中で自転車競技(ロードレース)について、こんな解説がありました。
自動車競技の本質はチーム戦だと。
チーム内には勝利を狙うエースと、それをサポートするアシストに分かれると。
アシストたちの役割は、エースの体力消耗を防ぐために空気抵抗が大きい先頭を交代で走るんです。
つまり、エースはアシストたちの後ろを走ってるんですね。なぜなら、エースに全力でゴールしてほしいから。
アシストたちはエースを守りながら、途中で体力尽きてリタイアしていくことが多く、アシストたちが犠牲となって、エースは勝利を勝ち取るためにゴールを目指すんです。
これがロードレースが究極のチームスポーツと言える所以だそうです。
マンガでは、これらのことが実にうまく描かれています。
でもこの番組を観るまでは、こんなに深い意味があるなんて知らなかったので、より見方が変わり、ますます好きになりました。
原作者の渡辺氏は、なぜこのマンガの主人公をエースではなくアシストにしたのかを、こんなふうに語ってたんです。
エース側の人って世の中多くないと思うんですよ。
僕もそうですけど~(笑)
やっぱ表彰台に立って、みんなから称賛の声を浴びる人ってごく一部で
基本的には、その人を支えるために存在している人の方が、数が多い。
やっぱりその支える人たちの頑張りとか、絆っていうところのあるあるの方が
絶対に面白いだろうなっていうのは僕は思っていたし、
そういうところに光を当てたいっていう思いはもともと僕の中にある。
引用:NHK BS1「ぼくらはマンガで強くなった『弱虫ペダル編』」
私がこのマンガで、なんでこんなに心動かされるんだろうって思っていたのを、この渡辺氏の言葉で、明確になりました。
そうなんです!そうなんです!
脇役であるアシストたちの活躍に光を当て、仲間との絆を紡ぎ出している、そのさまに
私は、むちゃくちゃ感動したんですよ~!!
脇役の活躍・脇役の光
渡辺氏の言う、世の中で表彰台にのって称賛を浴びるような成功している人って、目立つし、すごいじゃないですか。
そんな人たちはごく一部の人だとわかっているのに、勝手に比較して「あーあ・・・私なんてなんの取柄もないしな・・・」なんて勝手に思ったりしません?
ありまくりだ・・・
でもね、このマンガを読むと、いやいやなんの取り柄もないと思っている、脇役だと思っている、そんなあなたでも!そんなわたしでも!光はあるんだよ。と。それを感じさせてくれるんですよ!
こんなシーンがあるんです。
主人公が初めてのインターハイ出場が決まった時、まわりからすごく期待されるんですね。
でも、気が小さい主人公は、自分はその期待に応えられるんだろうか・・・とプレッシャーで不安になるんです。
で、がんばらなきゃ、がんばらなきゃと思えば思うほど力がでない。どんどん不安と恐怖が大きくなる。
そんなとき、キャプテンからこう言われるんです。
キャプテン:一人で頑張る必要はない。お前が倒れたらオレが支える。
(中略)
キャプテン:だがもし、他の奴が倒れたら、お前が支えろ。
これがもしね、キャプテンが主人公に「俺がお前を支える」で終わっていたら、主人公は安心してそれで終わりかもしれない。
でもこの後に続く「他の奴が倒れたら、お前が支えろ」というこの言葉があることで、
安心以上に、自分には「ない」と思っていたパワーが、この言葉によってみなぎってくるように思えるんですが、あなたはどう思うでしょう?
助ける人、助けられる人
助けるとか支えるとかって、強い人が弱い人にするってイメージがありません?
特に主役って、強くてみんなのヒーローみたいなイメージが多く、どちらかというと「助ける/支える側」だと思うんですよね。
一方、脇役は、地味で地道で目立たず・・・。ごくごく平均的なイメージで「助ける/支える側」もいるだろうけど、「助けてもらう/支えてもらう側」も多いだろうな・・・と。
だいたい人って、いつも助ける人、いつも助けられる人っていう傾向があると思うんですよ。
助けられることが多い人は、もしかすると自分は誰の役にも立たないと思ってるかもしれない。
この主人公はまさにそんなタイプ。
でも、人って誰かの役に立ったと思えたときほど、大きな喜びを感じるんじゃないかな、と思うんです。
ほら、小さな子どもがお父さんお母さんの役に立てたと思えたときって、とても誇らしそうで嬉しそうでしょ?
だから、こんな自分でも誰かの役に立つんだ、力になれるんだって思えたとき、人は想像以上の力を発揮できる。
そんなシーンがね、このマンガには、たっくさ~んあるんですよ~。
いつも私は、助ける人、いつも私は、助けられる人、ではなく、
時に、助ける人であり、時に、助けられる人である。
その両方を私たちはもっているんだってことを、そして、その両方があってこそ、支え合い信頼しあえる大きなパワーを生むんだってことを・・・・。
いつも助ける側の人だって、頼っていいってことなんです。
このマンガはそれを教えてくれるんです。
弱虫ペダルを観るなら、マンガよりまずはアニメからがおすすめ!
本当はね、自分の人生は、脇役なんかじゃなくて自分が主役じゃないですか。
でも相対性の中にいる現実では、他者と比較してそう思えないこともある。
だから、たとえ脇役だと思えたとしても、主役級になる光と力があるんだって、
このマンガはそう感じさせてくれるんです~!ほんと~にオススメ!
この弱虫ペダルの「第5期が、2022年10月からNHKで放送されています。
ちなみに、マンガでは現在81巻まで出ています。(2022.12現在)
私はまずは、動画から観ました。弱虫ペダル全シリーズを観終わったら、続きが知りたくてマンガも読みました。
でもね、もし弱虫ペダルを観たことも読んだこともないなら、まずは動画からがおススメです。
なぜなら、やはり動画は動きがあって、声があって、音楽があってと、五感からより楽しめるんです。
音楽があるのとないのとでは、心の響き方も違ってくるし、またキャラクターたちの声もどれもがとてもキャラクターにマッチしていて、いいんですよ~
動画の後にマンガを読めば、頭の中で勝手にキャラクターたちの声となって物語が楽しめす。
それがまたいいんですよね~!
U-NEXTでも弱虫ペダルシリーズは観れるんですが、なぜか第3期がない。(2022.12月現在)
Amazonプライムビデオなら全期あるんです。「30日間無料」であれば、全シリーズ一気見できると思うので。
また現在放送中の「第5期」も1話から観れますよ。
主人公以外にも、キラッキラの脇役がたくさん出てますからね。
そんな脇役たちに、あなたのもつ光がきっと反応すると思うから~。ぜひ楽しで観てくださ~い!
まとめ
- 弱虫ペダルは、単に高校生の青春物語じゃなくて、脇役に光をあてたストーリー。
- その他大勢である私たちにも、光があるんだということを実感できる。
- マンガよりまずは動画で見ることをおススメ。五感でより楽しんでからマンガへGO~!